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断食ダイエットの真実

Kaname
Kaname

1日も食べないなんて我慢できません!

 よく「腸をキレイにする」、「デトックス」という名目で断食療法が宣伝されています。特に強調されているのが「宿便を出すだけで健康になり、体重が減る」というものです。ダイエット目的で断食を行う方もいらっしゃると思います。今回は、これが本当に健康・ダイエットになるのか理論的に考察していきます。

 実際断食をすると、最初に黒い便が出てきたあと、しばらく下痢が続き、そのときは体調が悪いのですが、さらに時間が経つとだんだん楽になってきて、健康になったような気がするという体験談が多いようです。

 まず、黒い便は実は腸内細菌の死骸により黒くなっているのです。栄養が入ってこなくなったことにより腸のエネルギーが枯渇し、腸内細菌は死滅してしまいます。何百件もの腸の手術を経験した医師に言わせると「宿便などは存在しない」とのこと。

 そして、断食により腸のエネルギーが足りなくなると、腸で水分を吸収する能力が低下し、これが下痢になる要因です。デトックスされているわけではないのです。

 さらに時間が経ち楽になってくるのは、徐々にカラダがケトーシス状態となり、ケトン体をエネルギーとして使うことができるようになるため体調が改善されたように感じるのです。(ケトーシスやケトン体については、別記事で解説)

 結果として、断食により少々の脂肪と多くの筋肉が減ってしまい、リバウンドしやすい状態になります。いつもの食事に戻すとカラダの状態も元通りになるため、断食の意味は、ほぼ無いのが真実です。ただし、飽食により胃腸が疲れていたり、極度の肥満の方へは多少の効果が見込めるかもしれません。

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