02_ボディメイク0202_ダイエット理論

グルテンフリーは美容・健康法ではない!

Kaname
Kaname

ヒトは食べたものでできているとまでは言わないけど、口に入れる物への知識って大事だよね!

ガチャ男
ガチャ男

無知は罪なり、知は空虚なり、英知を持つもの英雄なり!

Kaname
Kaname

そういう考え方もあるよね。知らないことが罪だとは思わないけど、無知の知は必要だよね。
俺はもっともっと勉強して、周りの人に少しでも正しいことを伝えられればいいかな~。

 「グルテンフリー」と聞くと、「健康的」、「美容」のイメージを持たれている方もいらっしゃると思います。現に海外の有名なアスリートやモデルが取り入れて話題になっていたり、大手食品会社の宣伝・広告などで、そのようなイメージが根付いたようです。

 グルテンフリー食品を摂取することは、美容でも健康増進でもダイエット法でもありません。

 今回は、グルテンフリーとは何のために存在しているのかを解説していきます。

<グルテンフリーとは>

 まず、グルテンとは小麦などの穀物の粉に水を加えると形成されるタンパク質のことです。グルテンはもちもちとした粘弾性があるため、パンやケーキ、パスタなどに利用されています。国際基準では、グルテン含有量が小麦等1kgあたり20mg以下の食品を「グルテンフリー」と呼びます。

 代表的なグルテンフリーの食材として「米粉」「そば粉」「大豆粉」、「おから」、「オートミール」などが挙げられますが、製品を加工する過程で小麦が混入する可能性があります。加工工場では複数の製品を同時に作っている事が多く、米粉製品と同じラインで小麦を含む製品を加工し、混ざることがあります。消費者はこれを判断できませんので、グルテンフリーの認証機関が存在します。

 アメリカのグルテンフリー認証機関GFCOは、国際的に安全性が高く評価されています。GFCOのグルテンフリー表示基準は、グルテン含有量が10ppm(0.001%)以下のものを設定しています。日本の商品もこのGFCO認証マークがあるものが少しずつ増えています。しかしながら、日本(農林水産省)での表示基準はまだ整っておらず、米粉のみ条件を満たせばノングルテンと表示できることに限られています。それ以外は、基準がなく企業側で自由に「グルテンフリー」とつけられますので、消費者側で注意が必要です。

<グルテンフリーが存在する理由>

 では、なぜ国際的な認証機関まで存在し、厳密にグルテンの量がチェックされるようになったのかについてご説明します。

 それは、グルテンを摂取することで、最悪、死に至る人がいるからです。「セリアック病」という遺伝性の自己免疫疾患で「グルテン」に異常反応を示し、小腸の粘膜が炎症、破壊され、腹痛、倦怠感、貧血、骨粗鬆症など悪くすると死に至ります。セリアック病患者のための食事療法として生まれたのが「グルテンフリー」です。

 米を主食としてきた日本人はグルテンとの関わりも少なく、遺伝性疾患であるセリアック病の患者は欧米に比べ非常に少ないといわれています。

 そのほか、グルテンが原因となって引き起こされる症状として「グルテン過敏症」、「グルテン不耐症」などがあります。グルテン過敏症は、グルテンに対するアレルギー反応(ただし、医学会では本当に存在するか賛否両論あり)。グルテン不耐症は、グルテンを消化する酵素が不足するか、十分に機能していない状態のこと。グルテン過敏症や不耐症の人がグルテンをとると、小腸の粘膜が炎症を起こし、栄養素の吸収率が低下し、様々な不調の原因となるとされています。

 セリアック病は血液検査などで診断できますが、グルテン過敏症・不耐症について診断する方法がありませんので、グルテンに不調を感じる方は、3週間を目安にグルテンフリーを試して体調の変化をみると良いでしょう。

 特にグルテンに不調を感じておらず、健康や美容、ダイエットのためと思ってグルテンフリーを長期間実施することはお勧めしません。グルテンフリーにより穀物繊維の摂取量が低下し、悪影響を及ぼす可能性があります。ある研究では、グルテンフリーにより糖尿病発症リスクが13%上昇しました。

<まとめ>

 グルテンフリーは、美容や健康法、ダイエット法ではなく、グルテンを摂取することで不調に至る方のための食事療法です。グルテンフリーだから体に良いとは限りませんので、健康的にダイエットしたいということであれば、糖質制限や低脂質食など正しい食事制限と適度な運動を行いましょう。(糖質制限については別記事で解説)

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