02_ボディメイク0203_生化学・生理学

脂肪燃焼メカニズム

Kaname
Kaname

「生化学」というミクロの分野のお話しになります。ヒトの生命現象に興味はありませんか?私は、好奇心でこの分野に没頭していました(^^)

 脂肪がエネルギーとして消えてなくなるまで、大きく2つの工程(「分解」、「燃焼」)に分けられます。これをごちゃ混ぜにしてしまうと、色々な局面で情報の誤認や誤伝が生じる原因となってしまうので、それぞれの働きを理解しておきましょう。

<脂肪の分解>

 運動や空腹などで、体内のグリコーゲン(糖質)が減り血糖値が低下します。すると脂肪分解を促すホルモン(アドレナリン、ノルアドレナリンなど)が活性化し、脊髄の交感神経や副腎から分泌されます。これらのホルモンは血管を通って全身をめぐり、脂肪細胞の表面の受容体に結合します。これに応答して脂肪を分解する酵素(ホルモン感受性リパーゼなど)が活性化し、脂肪細胞が分解され「脂肪酸」として血中に放出されます。

 ただし、分解されても燃焼のステップに行かなければ脂肪酸は消えません。例えば、カプサイシンやカフェインなどを摂取することで脂肪を分解することはできますが、燃焼することはできません。分解された脂肪酸は血中を漂い、エネルギーになる必要がないと分かると中性脂肪などに再合成されます。

<脂肪の燃焼>

 運動や空腹などで体にエネルギーが必要な状態では、血中に放出された脂肪酸は体の各臓器や筋肉の細胞内のミトコンドリアに運ばれます。そこでβ酸化という化学反応を受け、クエン酸回路を経て「ATP」というエネルギーを作ります。この時点で、脂肪が燃焼したと言えます。

 ATPとはヒトや動物が生命活動に必要なエネルギーのことで、体内で生成する化学物質です。糖質のグルコース1分子で38ATP作ることができますが、脂肪酸がβ酸化した分子では129ATPも作ることができ、脂肪のエネルギーの大きさを感じとることができます。それだけ、エネルギーを消費しなければ脂肪は燃えないということですね。

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