トレーニングの方法にも色んな考え方があるんだね♪
中級者以上のトレーニーであれば、「21カール」と聞いて、知っている、もしくは実践したことがあるという方も多いのではないでしょうか。ミスターオリンピアになったアーノルド・シュワルツェネッガーやロニー・コールマンが好んで行っていた種目でもあります。しかしながら、なぜこの21カールが筋肥大に有効なのかを説明できる方は少ないと思います。今回はこの理論を解説していきます。
<そもそも21カールとは>
ダンベルもしくはバーベルを持ち、肘を伸ばした状態から90度の可動域の範囲で7レップ行います。その次に、肘を90度にした状態から完全に曲げきる可動域の範囲で7レップ行います。最後はフルレンジ(全可動域)で7レップ行い終了です。合計で21レップになるので21カールといいます。必ず21レップである必要はありませんので、目安として考えます。
<なぜ可動域を分けているのか?>
ここからが本題です。ウェイトトレーニングの種目において、可動域の中にスティッキング・ポイント(最も負荷がかかる位置)が存在します。バーベルカールを例にすると、バーベルを持ち上げ、もうこれ以上挙げられず止まってしまう位置に相当します。この位置が最も筋繊維を動員している箇所でもあります。
逆にいうとそれ以外の位置というのはそれほど負荷が掛かっていないとも言えます。どうにかしてスティッキングポイント以外の位置も十分な負荷をかけることが出来れば、フルレンジで使用するすべての筋繊維を刺激し、筋肥大効果を最大限に狙う事が出来ます。
そこで生まれたのがこの21カールのトレーニング方法です。カールは動作の中盤が一番キツイため、それ以外の可動域を先に疲労させ、最後にフルレンジを限界まで行えば、全可動域で平等な刺激を入れることができるのです。
<ワン・アンド・ア・ハーフ>
21カールと同じような考え方を、スクワットやベンチプレスにも適用できます。カールとスティッキング・ポイントが異なり、ボトム(最下点)から少し挙上したところが最も負荷がかかります。
やり方としては、1レップ目はフルレンジで行い、2レップ目はハーフレンジまで下げて挙上(スティッキングポイント回避)。これを交互に繰り返すことですべての可動域に刺激を与えることができます。このような交互に行うやり方を「ワン・アンド・ア・ハーフ」と呼びます。
すべての種目でこのような考え方を適用できますので、いつも実施している種目のスティッキングポイントを確認して自前の21カールを見つけるのも面白いかもしれません。