02_ボディメイク0203_生化学・生理学

筋肉が作られ壊される仕組みを解説!

Kaname
Kaname

せっかく苦労して増やした筋肉を減らしたくないです~!
どうすればいいの?

 筋肉は日々、作られては壊されるサイクルを繰り返しています。どうのように作られ、なぜ壊されるのかを解説していきます。

筋肉が作られる工程

 まずは、人体の構造上、筋肉などのタンパク質はどのような経路で作られるか筋トレを例に簡単に説明します。

  筋トレ実施 → 体内でホルモン(テストステロン、成長ホルモン、IGF-1など)分泌 → mTOR(細胞の成長に関わる伝達経路)を活性化 → p70s6k(タンパク合成酵素)が活性化→細胞が増える(筋肉が増える)

  ※インスリンによってもmTORを活性化します(インスリンについては別記事で解説)

 mTOR(エムトア)とは、DNA情報を基に「タンパク質を作れ」と命令するシグナル伝達物質です。アミノ酸の1つであるロイシンがmTORを活性化させるという報告もあります。ロイシンは、BCAAやEAAなどサプリメント、牛肉や鶏肉などに多く含まれています。mTORや直接のタンパク合成酵素であるp70s6kを何等かの方法で活性化させることが筋細胞を増やすことにつながります。世のボディビルダーたちは、いかにこのmTOR、p70s6kを活性化させるかを常々考えていることでしょう。様々なトレーニング方法、食事やサプリメントの摂り方を工夫しています。

筋肉が壊される工程

 では、せっかく作り上げた筋肉をなぜ壊されなければならないのでしょうか。こちらもトレーニング不足を例に簡単に説明します。

  筋トレをさぼる→使われない細胞をユビキチンが発見→プロテアソーム(タンパク質分解酵素)が活性化→細胞が分解される

 長い間使われない細胞や不良品の細胞を、品質管理を行うユビキチン・プロテアソーム系が掃除してしまうのです。資本主義の現代社会を見ているようで、なんだか怖いですが、これも自然の摂理なのでしょう。

 もう1つ筋肉が分解される例を説明します。

  断食をした→体内でホルモン(アドレナリン、コルチゾール、グルカゴンなど)が分泌→オートファジー(自食作用)が活性化→細胞が分解される

 カラダにはタンパク質を分解してエネルギーに変換したり、食事で足りなかったアミノ酸を補ったりする機構があります。これを「オートファジー」と呼びます。オートファジーは、インスリンの分泌やロイシンの摂取により働きを抑制する効果があるとされています。

さいごに

 主に以上のことが筋肉が作られて壊される経緯となります。筋肉が壊されるのを防ぐために食事とトレーニングをしっかり管理していきましょう!

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